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西洋厨房いとう②

桜が満開となった4月上旬に訪れる。この店はゆっくりと時間を気にせずに楽しむのが良い。伊藤努氏が一人で調理からワイン選びまでする店。このため、時には料理に相当時間がかかる場合もあるが、あらかじめ覚悟しておけば気にはならない。

この日の夜はなぜか客は私たち二人だけであった。昨日はかなり混んでいたということだが、日によって波があるらしい。震災の影響は特にないようである。時間に追われて旅する観光客はここでは歓迎されないし、止めた方が良い。この店を訪れることは、私の京都を訪れる大きなテーマになっている。

まず、グラスのシャンパンをいただきながら、メニューを眺め、料理とワインを決める。今日の魚はアナゴ、ヒラメ、桜鯛。肉は近江シャモに近江牛。ホワイトアスパラはボルドー産に佐賀産。牛はタン、テール、イチボ。

魚はサワラをホワイトアスパラは佐賀産を選ぶ。肉はイチボを前菜のカルパッチョに、タンとシャモをメインに選ぶ。肉が多いのは赤ワインを飲みたいから。ワインはシャンパーニュとブルゴーニュしかないのも、この店を選ぶ理由の一つである。ジョルジュ・ルーミエのモレサンドニの1er Cruがリストにはあったが、最後の1本がなくなったとのことで、パリゾのジュブレシャンベルタンも迷ったが、生産本数で貴重なルーミエのシャンボールミュジニー2006を選んだ。

このワイン、繊細で上品な香り、雑味のないきれいなワインである。上品な果実味とミネラル感に富んでいる。最初の香りも満足できるレベルだが、時間がたつにつれて、香りの深みが増してくる。ゆっくり味わいたいワインである。このワインに合わせて、伊藤さんは微妙にソースや調理法を変えて、素材を生かしながら料理を仕上げていく。

アミューズは岡山産のウナギ。最初、ウナギ独特の臭みがなく何の魚かわからず、パリッとした皮に甘い脂がのっていて、美味しかったのだったが、天然ウナギだそうである。横に切ってこの大きさだからかなり大きい。塩がちょうど良い加減でうまみがある。キンカンのコンポートが添えられている。やや苦みがある。

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この店のスペッシャリテは前菜の京都野菜の盛り合わせ。もちろん季節によって内容は異なる。この時季は根菜類から春野菜へと推移していくころ。カブ、ニンジン、大根などの根菜類のほか、旬の菜の花、今、流行りのカリフラワー・ロマネスコやブロッコリー、アスパラガスなどの緑の野菜が楽しめる。それぞれの野菜ごとに最適の調理方法が施されたものが、さりげなく彩り豊かに盛りあわされる。

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イチボのカルパッチョ。軽くあぶった近江牛の尻の肉はかなり脂が甘く、柔らかい。白味噌のソースにピンクペッパーが彩りを与えている。肉の味を邪魔しない程度に軽くきめ細かな粉チーズがかけられている。

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魚はローストした鯛にホワイトアスパラを下に敷いてくれるという。ホワイトアスパラだけでもかなり太めの逸品で、単独でも前菜の1品になる素材だが豪華な一皿となった。皮はパリッとして中はジューシーな魚。カラスミが振りかけられる。そして、佐賀産のホワイトアスパラはボルドー産に比べて、香ばしくふくよかさがある。これには樽熟成のシャルドネも合わせられるが、シャンボール・ミュジニーも良い。魚料理だがシャンボールに合わせてアメリカンソースが添えられている。バターを使っていないが十分にコクがあるソースだ。

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メインは牛ほほ肉の煮込み。タケノコや安納芋、金時芋、春キャベツなどが添えられる。箸でちぎれるくらい柔らかく煮込まれ、味わい豊かな近江牛である。

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近江シャモはパリッとした皮つきのきれいなピンク色。ジューシーな肉汁の豊かな柔らかな肉。赤ワインに肉汁が加えられたソースとエンドウ豆のソースがつく。

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デザートは3種類用意されていたが、アールグレイの紅茶入りのブランマンジェを選ぶ。高級素材を使っているとのことで、実になめらかで深い味わいである。
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